調律師の小沼さんのこと

先日はホロヴィッツとその専属のピアノ調律師との一夜の出来事を書いたお芝居を観てきたところだけれど、そのお芝居を観ながら、お芝居の調律師に重ね合わせていた調律師の方が私にはいます。
小沼則仁さん・・・・。
その方の訃報をお聞きしました。

一昨年、地域の催し事としてピアニストの塩谷哲さんをお呼びして、
地元の中学校の体育館でコンサートを開いていただきました。
その時に塩谷さんが調律師として連れていらっしゃったのが小沼さんだったのです。

小沼さんは塩谷さんのみならず、上原ひろみさんら、多くの一流のピアニストに愛された調律師さんでした。

公立の中学校の体育館のおんぼろピアノが、小沼さんの手で魔法のように見事なピアノに変身しました。
何時間もかけて丁寧に調整してくださったのです。
塩谷さんの魔法の指と小沼さんの魔法の手でそれはステキなピアノのコンサートとなりました。

終演後、小沼さんを打ち上げにお誘いした時、「私のようなものが参加してよろしいのですか?」とおっしゃって、その謙虚さに私はビックリしました。
調律師としてのご高名はよく存じ上げておりましたので、その偉ぶらないお人柄に心打たれました。

そして、打ち上げに移動の際、私は小沼さんの車の助手席に乗せていただくことになりました。
短い間でしたが、いろいろなエピソードをお聞きしたりして、楽しいひと時でした。
「呼んでくれれば、調律に伺いますよ。」とおっしゃっていただいたので、
私のピアノを調律していただくのを楽しみにしておりましたが、
もう、その機会は永遠に来ないのですね・・・。

昨年、体調を崩されたお話はお聞きしていましたが、こんなに早く逝ってしまうなんて・・・。

心からご冥福をお祈り致します。
by harukokawaguchi | 2013-03-13 18:53 | 音楽 | Trackback | Comments(0)
トラックバックURL : http://hkawaguchi.exblog.jp/tb/19655580
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。


<< 春は黄色から・・・ ぷりんと楽譜 >>